新着図書(2008年07月分)

今月うちに来た本たち。

緊縮財政によって生じるストレスの解消と財政規律の維持、この相反を解決するため、久々にブックオフで買いこんで来ました。


『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』  105円(7/18・ブックオフにて)

『帝国以後 アメリカ・システムの崩壊』 1,300円(7/18・ブックオフにて)

『ネクスト・ソサエティ』 1,150円(7/18・ブックオフにて)

『スティグリッツ 入門経済学 第3版』 1,800円(7/18・ブックオフにて)

『共生虫』 300円(7/18・ブックオフにて)

『外交敗戦』 350円(7/18・ブックオフにて)

『政権j交代 ‐この国を変える』 (7/25・三鷹駅の啓文堂にて)

『中国残留邦人 ‐置き去られた六十余年』 (12日の講演会場で購入)

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『成功はゴミ箱の中に』

 副題として、「レイ・クロック自伝 世界一、億万長者を生んだ男」とある。
 レイ・クロックとは、知らぬもののいない世界一のハンバーガーチェーン、マクドナルドの創業者である。


 本来ならば、ここでブログの話題などされることなく、紙袋に入れられてブックオフに持ち込まれる運命の本であった。

 私はこの本を昨年後半に買って読んだのだが、訳文が「なめらかな日本語」とは程遠く、回りくどい文章をぐるぐる巡っているうちに、経営上のエピソードよりもレイ・クロックのアクの強いキャラクターばかりが目に付いてしまい、、なんとか本文をひと通り読んだところで放り出していたのだ。
(不良な訳というだけでなく、誤訳と思われる部分もあったが、比較すべき原書を持っていないため、個別具体的な指摘はこことではやめておく)

 しかし、まさにこの本を購入した理由によって今日まで持ち続け、そして一転してこの本のためにPCに向かっている。

 そもそも、この本のことを知ったのは、昨年の1月に発行になる前である。
 本書の帯に仲良く並んで写っているユニクロの柳井社長、ソフトバンクの孫社長、どちらだったかは失念したが、新聞記事の中で「この本が自分にとってのバイブルであり絶版となっているのが残念でならない(10数年前に一度出版されている)」という旨を述べていたのを見かけ、普段は経営者の自伝などに読まないにもかかわらず何故か惹かれるところがあって、その切抜きをとっておいたのである。
 これは、私が柳井社長や孫社長をいたく尊敬しているからというよりも、レイ・クロックがマクドナルドのビジネスを始めたのは50歳を過ぎてからだったいう話を聞いたことがあり、大器晩成を目指す自分としては(笑)、是非ともあやかりたいと思っていたからかもしれない。

 いずれにせよ、期待に胸膨らませてページを開いた私は、前述のように大いなるストレスのもとで文字を追うこととなり、さらに、大器晩成の先達と崇めたかったレイ・クロックも、52歳までしょぼくれてミキサーを売り歩いていたわけではなく、若いうちから不動産やジャズクラブのピアニストや紙コップのセールスなどといった仕事のいずれでも強烈なバイタリティと行動力で高い成績を収めてきたこと(誇張も入っているだろうが)を知って、すっかり意気消沈したのである。そして、この本は「稀有な経営者による、真似できる部分の少ない、アメリカンドリーム信仰が鼻につく本」としてのみ記憶に残ることとなるはずだった。

 しかし、推薦者として連名で帯を飾る両社長の対談「心に焼き付けた起業家魂とアメリカの夢」、そして柳井社長による解説「レイ・クロックの金言 私はこう読む」という合計50ページにも満たない2つの付録が、そのまま処分するのを思いとどまらせた。どこまで本人の言葉であるのは別として、日本を代表する経営者である二人がわざわざ名を連ねている以上、読まねば失礼だと思ったし、少しは元が取れるかもという予感もあった。何より、彼らによって興味を持った以上は最後までお付き合いしようと思ったのだ。

 そうして今日、たまたま埋もれていたこの本に目が行き、すき間時間を使えという勝間和代の勧めに従って(と言いつつ昔からの習性だが)お風呂の中でページをめくり、そしてこうして画面に向かっている。

 
 本書は、少なくとも邦訳版としてのこの『成功はゴミ箱の中に』は、両社長、特に柳井社長による付録によって完成されたひとつの本となっていると言ってよいだろう。巻末の限られたページの中に、日本を代表する起業家がレイ・クロックに向ける熱い眼差しとそこから得た「初心」がつまっている。そしてこの視線を経由することで、この本全体から得るべきエッセンスが輪郭を露にしてくるのである。

 本文が肌に合わなくとも、まえがきやあとがきに宝物が埋まっていることもある。そんなことを感じた一冊であった。


(おまけ -自分で自分に感想- )
 書評ではなく、訳&構成評というような半端な文章にになってしまいましたね・・・。今後は、本文の引用などもしっかりやらねばと思いました。でも、もったいないからアップしちゃいます(笑)
 それにしても、小説だとそれほどの外れに出会うことはないのですが、ビジネス書における訳文との相性というのは本当に悩ましい問題です。やはり原書を読める英語力を身につけるというのが正しい道なのでしょうかね。

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『効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法』

現在アマゾンで4位。いまをときめく勝間和代女史のベストセラー。

 「昔は要領がよいとはいえなかった私も、試行錯誤を重ねながらこういった行動パターンやツール活用術を身につけて、知的生産性を高めてきました。そのノウハウをご紹介しますね。」というスタンスが、「ぜんぜんテスト対策してないよ~、やばい~」と言いつつやっぱり高得点かよという優等生女子っぽくて鼻についたりもするけど、こういったジャンルの本としてはタイトルに忠実な良書。10倍かどうかはともかく。

 著者が脱線せずに構成どおり書いてるので目次とほぼ同じですが、内容は以下の通り。
 ○情報洪水の世の中で生き抜き、知的生産性を高めるために、
  ①本質を見極める技術を身につけよう
  ②その上で、効果的なインプット技術を身につけよう
  ③インプットだけではダメ!アウトプットすることと、
   そのための技術も必要よ!
  ④それらを支えるのは健康。生活習慣の技術も忘れないで
  ⑤そうすれば自分の魅力が増し、人脈もついてくる。
   それもをきちんと活かして!

 具体的な部分では、すきま時間を活かせとか、To doリストよりNot to doリストが大切とか、相手に理解してもらえるための論理的な思考をとか、どの本にも触れられているようなことが書いてある、と思ってしまいそうですが、個々の手法に目をやるのではなく、勝間和代という人を形づくっているトータルな思考・行動様式として受け取れば、自ずから活かし方が見えてくるのではと思います。

 個人的には、著者が「本」というツールからのインプットに非常に重きを置いていることが印象に残りました。自身が本書やこれまでの著書で書いてきた知見・経験を蓄積するために投じてきたお金と時間とを考えると、本には価格をはるかに超える価値があるということを言っています。
そして、それを効率よく手に入れるためには、
 ①ケチって新書などに走らずどんどん専門書やハードカバーを買え
 ②下手にメモやマーカーをしたりせず、とにかく数を読め
 ③そしてどんどん捨てろ(大事なものは自ずから残っていく)
といったことが大切だと説いています。

 私はこれまで、「この本は読み終わった後に本棚に残す価値があるかな」と考えながら本を買い、重要な部分か否かにかかわらずきちんと文字を追って読み、と、本からの情報を大事にしようとするあまりかえってその価値を損なう読み方をしてきたので、今後は勝間流に倣ってみようと思いました。
 そういう意味では、上記の本棚に残す価値ということでいえば、本書はこれまではあまり買わない類の本だったのですが(笑)、今回たまたま手にとって、そしてなんとなく買ってみたのは大正解でした。

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